条件から候補を絞る

整体・リラクゼーション フランチャイズ

整体・リラクゼーションフランチャイズの調査記録(全文)

整体・リラクゼーションフランチャイズの比較で使った前提・市場の分析・項目ごとの説明を、省かずに載せます。結論と比較表は整体・リラクゼーションフランチャイズ比較にあります。

業態横断ガイド:閉店率・撤退率|儲かる業種|説明会で聞くべき質問|少ない資金で始める

前提の説明と試算の記録

この業態で評価の項目を増やした理由

1. 医療に寄る表示:無資格の施術が許される線そのものだから

  • あん摩マッサージ指圧は国家資格者の業で、それ以外の医業類似行為は、人の健康に害を及ぼすおそれがあれば禁止です(あはき法1条・12条、最高裁昭和35年1月27日判決)〔行政資料〕。
  • 厚生省の通知は、症状が改善しなければ施術をやめて受診を勧めることを求め、厚労省の広告ガイドラインは、無資格者が「腰痛」や慢性の肩こりへの施術を広告しないよう求めています〔行政資料〕。

今回、本部の資料で「治療」「診療」を名乗るか医療を否定的に比べる表示があったのは、Dr.style整体院(「再現性の高い治療技術」)、腰痛専門整体院さつき(「病院の保険診療では、改善しないことが多々ある」)、ラダシア(料金表の見出し「基本診療」)でした〔企業公表〕。この3本部は「おすすめしない」にしました。反対に、ほぐしの達人は「医療行為は一切行っておりません。

治療目的の施術をご希望の方は、医療機関へ受診いただきますよう」と書いています〔企業公表〕。

2. 「マッサージ」の表示:行政指導を受けるのは加盟店だから

厚労省は、無資格の施設が「マッサージ」と広告することを、適法なあん摩マッサージ指圧と誤認させ「公衆衛生上も看過できない」としています(兵庫県のページ)〔行政資料〕。それでも、もみの匠(「激安マッサージ」)、ヴィラ、ボディッシュ、ラダシア、MUUなど多くの本部が、題名やメニューに「マッサージ」を使っていました〔企業公表〕。判定は変えず、判断票に入れています。

3. 事故と保険:事故の6件に1件が治療1か月以上

  • 資格制度のない手技の事故は1,483件、うち240件が治療1か月以上で、神経・脊髄の損傷が最多でした(消費者庁 2017年)〔行政資料〕。
  • 研修の時間を公開しているのはGoo-it!(未経験者は最低60時間)など一部で、加盟店の賠償責任保険を本部の資料で示したのはラダシア(「リラクゼーション専用の保険をご案内」)だけでした〔企業公表〕。

4. 前払い:特定商取引法の外にあるから

整体・リラクは特定継続的役務に入らず、店で買う回数券にクーリング・オフはありません〔行政資料〕。カラダファクトリーの回数券は最大59,800円で「いかなる理由があっても…返金はできません」、MUUのチャージは6か月で失効し返金しない規約です〔企業公表〕。

5. 業務委託の施術者:雇用とみなされる危険があるから

ほとんどの本部の収支例は、施術者を売上の50〜60%の完全歩合の業務委託で置きます〔企業公表〕。シフト・指名・服装を本部や店が細かく決めれば雇用とみなされる危険があり、2024年11月からはフリーランス法の書面の明示もかかります。契約書の雛形を本部に求めてください。


「回収2年」「FC店100%黒字」は本当か

本部説明
Goo-it!Goo-it!の「2年で年収1000万円超も可能」も、同じ本部の収支モデルの2年目は年約608万円です〔企業公表〕。
カラダリズムカラダリズムは「オープン3ヶ月以内 FC店100%黒字実績!」と書きますが、対象の店数と期間がありません〔企業公表〕。

本部の収支例の多くは、1ベッドで月100〜130時間売れる前提で、オーナーの報酬を入れていません。

編集部の結論はこうです。低価格のもみほぐしの採算は、家賃でほぼ決まります。 都市部で店長を雇う計画なら、料金が60分5,000円を超える型か、オーナーが店長として毎日立つ形でなければ残りません。


決め手は3つだけ

1. 家賃と、店長を誰がするか

  • 同じ本部でも、地方の家賃で店長を雇うと回収はGoo-it!で48か月、都市部では利益が1万円でした(参考の試算)。オーナーが店長として施術にも入れば、生活費を引いても地方で36か月です。

2. 本部の表示を、自分の看板に載せられるか

  • 加盟店は本部の看板・メニュー・予約サイトの文言を使います。「治療」「診療」「マッサージ」、疾患名の効果の表示を自分の名前で出せるかを、説明会の前に客向けサイトで確かめてください。

3. 施術者を、雇用とみなされない形で集め続けられるか

  • ほとんどの本部が施術者を完全歩合の業務委託で置きます。シフト・ノルマを細かく決めれば雇用とみなされる危険があり、2024年11月からはフリーランス法もかかります。契約書の雛形を本部に求めてください。

市場・収益分析の要点と、店の推移の記録

03市場・収益分析

14社を同じ物差しで調べて分かったこと

1

照合の起点から現在までで、一覧に新しく載った店より消えた店が多い本部がある

公式の店舗一覧を、本部ごとに照合の起点と現在で店名・住所で突き合わせました(期間は本部ごとに違い、約2.2〜3.3年)。直近1年の区切りで店名を突き合わせて集計できた本部は、14本部中0本部です。そのため、この図は照合の起点から現在までの増減です(編集部の判断の「この1年」の表は、一部の本部について一覧を別に数えた値で、対象の本部数を表に書いています)。一覧に新しく載った店より、一覧から消えた店が多い本部が6社ありました。

カラダファクトリー(※起点は保存から復元した323店)は一覧に新しく載った店13店・一覧から消えた店47店です。Dr.stretchは店舗単位の照合が未実施(総数はIR等で確認)のため含みません。

アジアンリラクゼーション・ヴィラ+34店(217→251店・載53・消19)
Goo-it!+16店(57→73店・載18・消2)
ラダシア+10店(9→19店・載11・消1)
もみの匠+7店(52→59店・載13・消6)
気軽な手もみ屋 もみかる−5店(97→92店・載13・消18)
ほぐしの達人−5店(47→42店・載3・消8)

上:照合の起点から現在までで一覧の店が増えた本部/下:減った本部。括弧内は起点→終点の店舗数と、一覧に新しく載った店・消えた店の数です(起点+載った−消えた=終点)。一覧の動きで、実際の開店・閉店とは限りません。消えた店には移転・改名を含む場合があります。

2

黒字に必要な月の売れた施術時間は、本部どうしで比べられない

毎月の本部への支払いの総額を確認できた本部がなく(参考扱いの9社は除く)、黒字の境目を本部どうしで並べていません。本部ごとの参考の値は各本部ページにあります。

参考扱いの本部の値は、本部への支払いの未確認分を足すと上がる向きです

3

初期費用を取り戻すまでの期間(確認できる本部なし)

標準の月の売れた施術時間・都市部の試算です。判定に使う回収の期限は5年で、図の縦線が期限です。毎月の本部への支払いの総額と初期費用を確認できた0社のうち、0社は期限内に初期費用を取り戻せません。本部への支払いが非公開・未確定などで参考扱いの9社は、この数に入れていません(本部ページに参考値)。

短いほど早く回収できる(開業から6か月で月の売れた施術時間が上がる前提)。確認できた0社をすべて表示。回収は、本部が公表した初期費用(判明分の合計・税抜)で計算しています。物件取得費・内装など開業支出の一部を含まない本部は、実際の回収はさらに延びます(立ち上がりの赤字は月別の試算に入れてあり、予備は回収の対象に入れません)

市場・収益分析レポート14社の店舗数の増減・損益分岐・回収期間・本部の体制をすべて見る(約10分)

項目ごとの説明・宣伝文句の読み方・言いにくいこと

そのまま判断材料にしない宣伝文句

  • 「全国○○店舗以上」。 カラダファクトリー(FCサイト「海外国内 360 店舗 以上」、一覧289件)、ほぐしの達人(45・41・42)、ボディッシュ(34・30)、もみかる(136・92)など、一覧と合わない本部が多くありました編集部の集計(2026年10月12日)。
  • 「加盟金0円」「研修費無料」。 カラダリズムの表の合計は580万円、ボディッシュの表には研修費90万円があります〔企業公表〕。
  • 「ロイヤリティ以外の費用なし」。 もみの匠は2025年4月にシステム利用料月3万円が加わりました〔企業公表〕。
  • 「契約数業界 No.1」。 Re.Ra.Kuの公式FCページの言葉ですが、同社の年次報告書ではFC店が2022年末の113店から2024年末の88店に減っています〔企業公表〕。

言いにくいこと

この業態の募集ページは、数字の管理が粗い本部が多いです。 全業態で同じ「表示の食い違い」の規則を当てると、14本部のうち11本部が「おすすめしない」になりました。数字が古いだけで悪意がない本部もあるはずです。ただ、加盟を決める数字を正さないまま募集を続けていることは、加盟後の情報の出し方の目安になります。

店舗数の古い表記は、一覧が純減している本部だけを決定的にしました(増えている一覧の古い表記は、Goo-it!・Dr.styleのように本部に不利な向きで、判定に使っていません)。

  • 低価格のもみほぐしの店は、売りに出ている数も多いです。 TRANBIのリラクゼーションの案件は49件で、FCの名前が付いた案件の売却希望の中央値は160万円でした編集部の集計(2026年10月12日)。新しく開く初期費用(900万〜1,100万円)よりずっと安く、店と施術者がそろった状態で引き継げることがあります。
  • 大手でもFCは減っています。 メディロム(Re.Ra.Ku)の年次報告書では、FC店は2022年末の113店から2024年末の88店に減りました〔企業公表〕。それでも公式のFCページは「契約数業界 No.1」と書いて募集を続けています。もみかるは「全国136店舗」と書きますが、公式の店舗一覧は92店です編集部の集計(2026年10月12日)。りらくるは全店がグループの運営で、FCはありません。

承継・独立開業の説明

それでも整体・リラクゼーションを始めたい人へ

「おすすめ」は0本部です。

全業態で同じ規則を当てた結果です。