カフェ・喫茶フランチャイズの開業ガイド
カフェFCの失敗原因と店の減り方|売上と投資の釣り合い・人件費と家賃・卸・豆の相場・出口
更新内容:カフェ・喫茶の開業ガイドとして新規作成しました

編集部の判断
喫茶店の倒産は2023年に72件で過去最多、喫茶店の4割が赤字です(帝国データバンク)〔第三者報道〕。
チェーンに入っても、この構造は変わりません。豆の値上げは卸価格で店に届き、販売価格は本部が決め、人件費は最低賃金で毎年上がります。
加盟店の減り方は静かです。ドトールは3年で加盟店の契約76件が中途で終わり、同じ間に直営は29店増えました。プロントの加盟店は192店から175店に、星乃・珈琲館・クリエの公式一覧は9%前後の店が消えて純減しています企業公表編集部の集計(2026年10月13日)。どれも起点の2割には届かず、本部は理由を書面に書いていません。
状況別:編集部ならこうする
| あなたの状況 | 編集部ならこうする |
|---|---|
| 本部の収支例を見て、行けそうだと思った | 収支例ではなく、開示書面の加盟店平均と下位の店の月商で計算し直す。プロントの収支例は加盟店平均の約1.4倍企業公表 |
| 都市の駅前で、社員の店長に任せたい | 見送る。加盟店平均の月商では、どの都市型の本部も店長を雇うと赤字(試算) |
| やめるときのことを考えていない | 中途解約の条件と、本部の買い取りの価格の決め方を契約前に書面で聞く |
失敗する5つの経路
- 投資と売上の釣り合い:年商とほぼ同じ額を投資し、営業利益率が1桁台のまま5年の契約が終わる。
- 人件費と家賃:朝7時から夜まで開ける店は、売上が少ない月にも人件費と家賃が満額で出る。
- 卸の値上げ:豆・パン・食材の卸価格が上がっても、販売価格を自分で決められない。
- 近隣出店:テリトリー権がなく、本部が近くに直営・加盟店を出せる。
- 出口が本部経由:売りに出しても公開の市場に買い手がつかず、本部の買い取りか閉店になる。
店の減り方:本部ごとの数字
| 本部 | 数えた方法 | 起点→今 | 消えた店 |
|---|---|---|---|
| プロント | 法定開示書面の加盟店(2022年度末→2025年度末) | 192→175 | 契約の終了32(16.7%) |
| 上島珈琲店 | 法定開示書面のFC店(2021年度末→2024年度末) | 18→16 | 契約の終了3(16.7%)。新規0 |
| タリーズ | 法定開示書面の加盟店(2023-04→2026-04) | 368→398 | 中途終了36(9.8%)。9→12→15店と毎年増加 |
| 星乃珈琲店 | 公式の店舗一覧を店名で照合 | 276→267 | 26(9.4%) |
| ドトール | 法定開示書面の加盟店(2022年度末→2025年度末) | 830→807 | 中途終了76(9.2%) |
| カフェ・ド・クリエ | 公式の店舗データを店舗コードで照合 | 185→171 | 17(9.2%) |
| 珈琲館 | 公式の店舗データを店舗コードで照合 | 203→197 | 18(8.9%) |
| コメダ珈琲店 | 法定開示書面の加盟店(2024-02→2026-02) | 939→1,008 | 契約の終了32(3.4%) |
企業公表編集部の集計(2026年10月13日)契約の終了には、オーナーの交代で店が続く場合や直営への切り替えが含まれ、閉店と同じではありません。公式一覧の照合は直営と加盟店を分けていません。
経路ごとの見分け方
1. 投資と売上:5年で戻る月商を先に出す
本部自身の加盟店平均で、5年で戻るかを最初に計算します。
タリーズは地方で店長を雇うと月商814万円が要り、加盟店平均の503万円を大きく上回ります編集部の試算。本部が新規出店の型の売上の実績を出さないなら、比べる材料がありません。
2. 人件費と家賃:都市部と地方の差を見る
- 同じタリーズの加盟店平均の月商でも、店長を雇う営業利益は都市部で月−58万円、地方で月−6万円です編集部の試算。都市型の店を地方の家賃で出せる立地は限られます。
3. 卸の値上げ:価格の決定権を確かめる
- アラビカ種の豆は2024年度に2020年度の2.5倍になりました〔第三者報道〕。ドトールは加盟店が販売価格を決められず、タリーズは本部の標準価格で売ります企業公表。原価率が35%から40%に上がると、店長を雇う地方の回収はさかい珈琲で103か月になります編集部の試算。
4. 近隣出店:テリトリーの条項を読む
- コメダは「当社は何時でも…新たに直営店、フランチャイズ店を問わず…開業できます」と書き、ドトール・タリーズ・クリエもテリトリー権を設けません。プロントだけが、同じ形態の他の加盟者を商圏に出さないと書きます(直営の扱いは記載なし)企業公表。
5. 出口:本部の買い取りの計算を聞く
- コメダは契約が終わると本部が「公正な価格で優先的に買受ける」権利を持ち、中途解約は原則できません。プロント・上島珈琲店は厨房機器を法定残存価格で買い取り、タリーズは開店から5年未満で解約すると保証金200万円を返還しません企業公表。
売りに出ている店が意味すること
- 売りに出ているカフェ301件の希望価格の中央値は500万円で、多くは年商500万〜2,500万円の個人店です。
- 11本部の加盟店の案件は1件もありませんでした〔第三者資料〕編集部の集計(2026年10月13日)。チェーンの加盟店の出口は本部の中で決まり、外の市場の値段では測れません編集部判断。
本部に出してもらう数字
- 加盟店の契約が中途で終わった理由の内訳(閉店・直営への移管・オーナー交代)。
- 新規出店の店の開業1年目と3年目の月商(中央値と下位)。
- 指定仕入れの卸価格と改定の決まり、販売価格を決めるのは誰か。
- 近隣(半径1km)の同じチェーンの店と出店予定、近隣出店のときの補償。
- 中途解約の条件と、本部の買い取りの価格の決め方。
根拠にしたデータ
- 店の増減:research/store_flow.json(法定開示書面と公式の店舗一覧の照合)
- 喫茶店の倒産・豆の相場:research/troubles.json(帝国データバンク・東京商工リサーチ)
- 契約の条件:各本部ページの「すべてのデータと出典」
- 試算:scripts/model_cafe.mjs → research/model_out.json
- 売却案件:research/sale_listings.json
よくある質問
カフェのフランチャイズはなぜ失敗するのですか?
投資が重く、売上が投資に見合わないからです。
本部自身の開示書面で割った加盟店1店の年商は、ドトール約6,530万円・タリーズ約6,640万円で、都市型の総開業費用とほぼ同じ額です企業公表編集部の集計(2026年10月13日)。そこに人件費と家賃と卸の値上げが重なります。
加盟店が減っている本部は避けるべきですか?
- 減り方の理由によります。ドトールは加盟店が減る間に直営が増えており、加盟店の店を本部が引き取った可能性もあります。理由の内訳を書面で出さない本部は、判断できないとして先に進めないでください。
大手チェーンなら安心ですか?
- 店の数が多いことと、加盟店1店が元を取れることは別です。コメダは加盟店が伸びていますが、建物・内装の投資額を公表しておらず、元が取れるかを計算できません企業公表。
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