24時間ジムフランチャイズの開業ガイド
24時間ジムFCの失敗原因|13本部の店舗推移と売却81件を分析
更新内容:24時間ジムの開業ガイドとして新規公開しました。

調べたのは、13本部の公式店舗一覧の新旧比較、上場本部の開示、業界統計、M&Aサイトの売却案件です。数字は2026年10月2日時点です。
店舗一覧から消えた店や売却案件を、そのまま「失敗率」とは呼びません。失敗が起きる経路と、撤退するときに残る損失を数字で確かめます。
家賃と価格帯の組み合わせを見る / 店舗一覧の推移を見る / 撤退・売却時の損失を見る
結論:失敗は4つの経路で起きる
24時間ジムは、家賃・マシン・光熱費・警備の固定費が重い商売です。その固定費を毎月の会費で吸収できるかで、ほぼ結果が決まります。
| 経路 | 起点 | 契約前に見る数字 | 立ち止まるサイン |
|---|---|---|---|
| 1 家賃と価格帯 | 低価格の型を、都市部の家賃の物件で出す | 坪あたり家賃、損益分岐の会員数(人/坪) | 物件の家賃で本部が収支を出さない |
| 2 競合出店 | 近くに競合が出て、計画の会員数に届かない | 商圏の競合数、近い既存店の会員数の推移 | 既存店の下位25%の会員数が出てこない |
| 3 最短回収を前提に借りる | 本部の「最短◯年」で返済計画を組む | 平均と下位の店の回収、最大の持ち出し | 「最短」だけで、平均や分布がない |
| 4 本部のブランド縮小 | 直営店の売却、別ブランドへの転換、募集停止 | 店舗一覧の推移、FC募集ページの有無 | 一覧から消えた店の理由を説明できない |
1〜3は独立系のジムでも起きます。FCで固有に加わるのは、4の本部の方針転換と、契約期間・違約金などの契約条件です編集部判断。
次の節から、経路ごとにデータで中身を見ます。
経路1:低価格の型を都市部の家賃で出す
当サイトは13本部を同じ式で試算しました。家賃は都市部を坪1.8万円、地方を坪9,000円と置いています当サイト試算。
100坪の店なら、都市部と地方の家賃の差は月90万円です。60坪の店なら月54万円です。
13本部の損益分岐と、中位の会員数での利益
| 本部 | 型(坪数・月会費) | 損益分岐 都市部/地方当サイト試算 | 1坪あたり 都市部/地方当サイト試算 | 中位の会員数 | 月の利益 都市部/地方当サイト試算 |
|---|---|---|---|---|---|
| エニタイム | 中価格・100坪・7,000円 | 505人/365人 | 5.1人/3.7人 | 650人 | 約95.8万円/約185.8万円 |
| JOYFIT24(参考) | 中価格・100坪・7,033円 | 505人/365人 | 5.1人/3.7人 | 650人 | 約97.8万円/約187.8万円 |
| FASTGYM24(参考) | 中価格・100坪・7,000円 | 505人/365人 | 5.1人/3.7人 | 650人 | 約95.8万円/約185.8万円 |
| フィットイージー(参考) | 中価格・200坪・6,500円 | 875人/580人 | 4.4人/2.9人 | 650人 | 約-135.6万円/約44.4万円 |
| スマートフィット100 | 中価格・100坪・6,000円 | 610人/450人 | 6.1人/4.5人 | 650人 | 約23.0万円/約113.0万円 |
| ワールドプラスジム | 中価格・100坪・5,973円 | 585人/420人 | 5.9人/4.2人 | 691人 | 約61.0万円/約151.0万円 |
| MIRA fitness(参考) | 中価格・100坪・5,000円 | 715人/520人 | 7.2人/5.2人 | 650人 | 約-29.7万円/約60.3万円 |
| HYPER FIT24 | 中価格・100坪・4,980円 | 660人/460人 | 6.6人/4.6人 | 650人 | 約-2.4万円/約87.6万円 |
| FIT PLACE24 | 低価格・100坪・2,980円 | 985人/585人 | 9.9人/5.9人 | 1,678人 | 約156.5万円/約246.5万円 |
| chocoZAP | 低価格・40坪・実効約2,200円 | 785人/555人 | 19.6人/13.9人 | 800人 | 約2.5万円/約38.5万円 |
| ECOFIT24 | 低価格・60坪・2,980円 | 605人/375人 | 10.1人/6.3人 | 570人 | 約-7.5万円/約46.5万円 |
| FIT365(参考) | 低価格・60坪・2,980円 | 645人/400人 | 10.8人/6.7人 | 570人 | 約-16.0万円/約38.0万円 |
| LifeFit | 低価格・60坪・2,980円 | 660人/410人 | 11.0人/6.8人 | 600人 | 約-12.4万円/約41.6万円 |
「参考」は、初期費用か本部への支払いが非公開で、仮置きの値で計算した本部です。判定には使っていません。地方の1坪あたりの値は、損益分岐の会員数を坪数で割った当サイト計算です。
中位の会員数のまま都市部の家賃で出すと、9本部が10年で初期費用を取り戻せません当サイト試算。地方の家賃なら、11本部が10年以内に回収できる計算です。
家賃1万円あたりに必要な会員数
家賃が上がった分を埋める会員数は、会費が安い型ほど多くなります。
| 型 | 都市部と地方の家賃差 | 損益分岐の差 | 家賃1万円を埋める会員数当サイト試算 |
|---|---|---|---|
| 中価格(エニタイム・100坪) | 月90万円 | 140人(505→365人) | 約1.6人 |
| 低価格(ECOFIT24・60坪) | 月54万円 | 230人(605→375人) | 約4.3人 |
低価格の本部の代表も、家賃の上限を口にしています。LifeFitの代表は「家賃が坪あたり2万円すると収益が成り立ちづらい」と話し、損益分岐の目安を「坪あたり6人」としています第三者取材(ビジネスチャンス)。
例外は大型の低価格店です。FIT PLACE24は100坪で会員1,678人を置くと、都市部でも回収65か月になります当サイト試算。ただし1,678人は代表発言の年商から換算した値で、パーソナルなどの売上を含み上振れしています。会員20万人÷約150店の1,300人で計算すると、都市部では10年で戻りません当サイト試算。
経路2:競合が出て、計画の会員数に届かない
上場本部も、このリスクを開示しています。フィットイージーは有価証券届出書で、出店を決めた後の競合環境の変化で、会員数が計画に届かない場合があると書いています公的資料(有価証券届出書)。
同じ届出書では、2022年10月期に直営25店のうち10店で減損損失を計上しています公的資料。金額は約3.70億円です。固定費が重い型では、会員が計画に届かない店の投資が回収できなくなります。
競合は増え続けています。
- 新規参入は低価格帯に集中。 エニタイムの運営会社は、MBOの資料で「とりわけ低価格帯業態で」新規参入が急増したと書いています公的資料(MBOのお知らせ)。
- 価格の基準を作る店が近くに出る。 chocoZAPは2026年8月に2,056店です公的資料(RIZAPグループ決算補足資料)。
- 本部の代表自身の店でも起きた。 FIT PLACE24の代表は、約4,000万円をかけた個人のジムが、周辺の格安ジムの影響で月約60万円の赤字になり、2025年7月に閉めたと話しています当事者投稿(YouTube)。
売却案件の本文でも、競合が意識されています。「チョコザップでは物足りなくなった層」を狙うと書く無人ジムや、近くのエニタイムより安いことを強みに挙げるジムがありました当事者投稿(バトンズ、バトンズ)。
会員が下位の水準にとどまったら
競合出店で会員が伸びないと、下位の水準で止まります。下位の会員数での試算は次のとおりです当サイト試算。
| 本部 | 下位の会員数 | 月の利益 都市部/地方 |
|---|---|---|
| FIT PLACE24 | 1,300人 | 約71.6万円/約161.6万円(地方の回収61か月) |
| ワールドプラスジム | 602人 | 約11.8万円/約101.8万円(地方の回収77か月) |
| エニタイム | 500人 | 約-2.0万円/約88.0万円(地方でも10年で戻らない) |
| スマートフィット100 | 500人 | 約-60.2万円/約29.8万円 |
| HYPER FIT24 | 500人 | 約-70.9万円/約19.1万円 |
| chocoZAP | 568人 | 約-33.5万円/約2.5万円 |
| ECOFIT24 | 360人 | 約-56.6万円/約-2.6万円 |
| LifeFit | 360人 | 約-64.9万円/約-10.9万円 |
下位の水準は本部ごとに違います。エニタイムは本部の損益分岐の目安、ワールドプラスジムは公開事例で最も少ない店、chocoZAPはチェーン平均の1店568人です本部公表。
下位の会員数で都市部の家賃なら、8本部中6本部が赤字です。低価格の2本部は、地方の家賃でも赤字になります。
退会率が上がったら
退会が増えると、補うための獲得費が増えます。退会率だけを月3%から4.5%に上げた試算です当サイト試算。
| 本部 | 損益分岐 都市部(3%→4.5%) | 中位の会員数での月の利益 都市部/地方(4.5%) |
|---|---|---|
| エニタイム | 505→513人 | 約88.0万円/約178.0万円 |
| ワールドプラスジム | 585→594人 | 約52.7万円/約142.7万円 |
| スマートフィット100 | 610→622人 | 約15.2万円/約105.2万円 |
| HYPER FIT24 | 660→674人 | 約-10.2万円/約79.8万円 |
| FIT PLACE24 | 985→1,038人 | 約136.4万円/約226.4万円 |
| chocoZAP | 785→850人 | 約-7.1万円/約28.9万円 |
| ECOFIT24 | 605→635人 | 約-14.3万円/約39.7万円 |
| LifeFit | 660→695人 | 約-19.6万円/約34.4万円 |
損益分岐は数十人しか動きません。家賃と会員数の方が、結果を大きく動かします。ただしこの試算は獲得費の増加だけを見ており、退会が多いと会員が積み上がりにくくなる影響は「下位の水準」の表で見ます編集部判断。
退会率は値引きでも上がります。chocoZAPの退会率は指数で開示され、2022年7月を1.00として2026年3月に1.64でした公的資料。会社は、初月無料などの大型キャンペーンの後に退会が増えたと説明しています(RIZAPグループ決算説明会資料)。
経路3:本部の「最短」の回収年数を前提に借りる
24時間ジムの初期費用は、中価格の型で6,000万〜1億円級です本部公表。本部の回収年数は「最短」や1店の例であることが多く、平均や分布はほとんど出ていません。
| 本部 | 本部が示す回収本部公表 | 当サイトの回収 中位 都市部/地方当サイト試算 | 当サイトの回収 下位 都市部/地方当サイト試算 |
|---|---|---|---|
| エニタイム | 最短3年 | 119か月/62か月 | 戻らない/戻らない |
| スマートフィット100 | 3年半以内 | 戻らない/62か月 | 戻らない/戻らない |
| ワールドプラスジム | 平均3.5年 | 戻らない/53か月 | 戻らない/77か月 |
| FIT PLACE24 | 2〜4年→3〜4年(代表の説明が後ろ倒し) | 65か月/41か月 | 戻らない/61か月 |
| chocoZAP | 2.8年(本部の新規出店モデル) | 戻らない/74か月 | 戻らない/戻らない |
| FIT365(参考) | 最短2年 | 戻らない/戻らない | 戻らない/戻らない |
| フィットイージー(参考) | 約3年(200坪の一例) | 戻らない/戻らない | 戻らない/戻らない |
「戻らない」は、10年(120か月)で初期費用を取り戻せないという意味です。当サイトの回収は、会員が6か月かけて目標まで増える前提で、税と借入返済の前です。本部の「回収◯年」と定義が同じとは限りません。
本部の数字が、当サイトの式で再現できる例もあります。スマートフィット100は会員850人なら地方で33か月で、本部の「3年半以内」に合います当サイト試算。ワールドプラスジムは地方の53か月が、本部の平均3.5年に近い値です当サイト試算。違いは家賃と会員数の前提です。
売却案件にも、都市部の姿が出ていました。東京23区で2025年に開業した加盟店は、会員約550名・客単価8,000円で月売上約450万円、営業利益は月約50万円でした当事者投稿(バトンズ)。初期費用1億円なら、それだけで回収に16年以上かかる計算です当サイト試算。
公正取引委員会のフランチャイズ・ガイドラインは、予想売上げや予想収益を示すなら、類似した環境の既存店の実績など根拠ある事実と算定方法を示す必要があるとしています公的資料(公正取引委員会)。
最大の持ち出し(開業後の赤字を含めて現金が最も減る額)は、開業資金の記事の最大の持ち出しで本部ごとに見られます。借入と自己資金の組み方は融資・自己資金にあります。
経路4:本部がブランドを縮める
加盟店の契約と借入は、本部の方針が変わっても残ります。2026年の公開情報では、直営店の売却や別ブランドへの転換が複数の本部で起きています。
| 本部 | 起きていること | 出どころ |
|---|---|---|
| FASTGYM24 | 2022年に「5年で500店」を掲げたFCは、公式FCページで3店のまま。名古屋の直営3店を他社へ譲渡し、譲受側がFCに加盟(2026年9月) | 公式FCページ本部公表、M&A Online第三者取材 |
| JOYFIT24 | 3年で一覧から21店が消え、うち5店は同じ会社のFIT365への転換とみられる。直近1年の新しい店は0 | 公式店舗一覧当サイト集計 |
| HYPER FIT24 | 公式のFC募集ページが2026年10月時点で表示されない。ポータルの掲載は続く | 公式サイト本部公表 |
| LifeFit | 旧公式FCサイトが閉鎖。一般向けの募集ページは見当たらない | 公式サイト本部公表 |
| chocoZAP | FC54店のうち45店が直営店の譲渡(2026年8月) | RIZAPグループ決算補足資料公的資料 |
| エニタイム | 直営店をFC運営会社へ譲渡。譲渡益は2025年4〜12月で9,500万円 | 決算短信公的資料 |
直営店の譲渡そのものは、悪いことではありません。実際の会員数と収支を見てから買えるため、新規出店より読みやすい面があります編集部判断。
注意したいのは、譲渡される店が本部にとって手放したい店か、そうでないかが外から分からない点です。譲渡店を買うときは、その店の直近24か月の会員数と退会率を出してもらいます。
店舗一覧の推移:一覧から消えた店と本部の説明
各本部の公式店舗一覧を、Wayback Machineの過去の記録と、2026年10月2日の一覧とで突き合わせました。店名や店舗IDで照合しています。エニタイムとchocoZAPは店舗数が多いため、店名ではなくIRの店舗数で見ています。
| 本部 | 比較の期間 | 店舗数 | 一覧から消えた店 | 年率当サイト集計 |
|---|---|---|---|---|
| FASTGYM24 | 2023年2月→2026年10月 | 111店→85店 | 28店(25.2%) | 7.6% |
| HYPER FIT24 | 2023年12月→2026年10月 | 46店→54店 | 10店(21.7%、うち2店は改称の可能性) | 8.3% |
| JOYFIT24 | 2023年10月→2026年10月 | 207店→196店 | 21店(10.1%、うち5店はFIT365へ転換とみられる) | 3.5% |
| LifeFit | 2024年1月→2026年10月 | 39→497(開業前を含む) | 3店(7.7%、いずれも2024年) | 2.9% |
| ワールドプラスジム | 2024年7月→2026年10月 | 157店→161店 | 9店(5.7%) | 2.7% |
| FIT365 | 2023年10月→2026年10月 | 96店→148店 | 4店(4.2%、途中で開いて消えた1店は別) | 1.4% |
| スマートフィット100 | 2023年3月→2026年10月 | 46店→57店 | 2店(4.3%) | 1.2% |
| MIRA fitness | 2023年12月→2026年10月 | 40店→56店 | 1店(2.5%) | 0.9% |
| フィットイージー | 2024年10月→2026年10月 | 183→325(開業前を含む) | 2店(1.1%) | 0.5% |
| FIT PLACE24 | 2024年3月→2026年10月 | 74→244(開業前を含む) | 0 | 0% |
| ECOFIT24 | 2024年6月→2026年10月 | 13店→76店 | 0(店名を取れた11店の範囲) | 0% |
年率は、起点の一覧にあった店のうち現在の一覧にない店の割合を、1年あたりに直した値です。翌年に同じ割合の店が消えるという予測ではありません。
物差しにする上場本部の数字もあります。エニタイムの加盟店の退店率は毎年1%未満で、2025年3月期は年0.84%でした公的資料。退店の理由は家主都合と契約満了が中心です(決算説明資料)。chocoZAPは2026年3月期の閉店を1店(オーナー都合)とし、収益が理由の退店はないと説明しています公的資料。
一覧から消えた=閉店ではない
- 移転・改称を含む。 HYPER FIT24の10店のうち2店は、近い名前の店が今の一覧にあります。
- 別ブランドへの転換を含む。 JOYFIT24の5店は、同じ会社のFIT365に替わったとみられます。
- 消えた店が0でも安全とは限らない。 FIT PLACE24・ECOFIT24・LifeFitは、店の多くが開業2年未満です。
- 途中で開いて消えた店は数えない。 起点にない店は分母にも分子にも入りません。
本部の説明と、一覧が合わない例
| 本部 | 本部の説明 | 一覧などで確認できたこと |
|---|---|---|
| FIT365 | 11年以上撤退ゼロ本部公表 | 3年で5店が一覧から消えた当サイト集計 |
| フィットイージー | 店舗撤退・閉鎖の実績はなし(試験店を除く)公的資料 | 2022年10月期に直営25店のうち10店で減損公的資料。一覧から2店が消えた当サイト集計 |
| ワールドプラスジム | 以前は「途中脱退ゼロ」、現在は「5年以上の継続率90%」本部公表 | 2年で9店が一覧から消えた当サイト集計 |
| FASTGYM24 | 「直営90・FC3」(2024年9月から同じ文言)本部公表 | 現行の一覧は85店当サイト集計 |
説明と一覧が合わない理由は、移転の数え方や、FCオーナー単位で数えているなどの可能性があります。どれが正しいかは外からは判断できません。消えた店の名前を示して、閉店・移転・転換のどれかを本部に聞きます。
業界全体:倒産は過去最多、新規開設は減少
24時間ジムを含むフィットネス業界では、倒産が増え、新しく開く施設が減っています。
| 事実 | 数字 | 出典 |
|---|---|---|
| 24時間型の施設数(2025年8月) | 5,034施設。全13,876施設の36.3%で業態別最多 | 矢野経済研究所第三者取材 |
| 24時間型の新規開設 | 826施設(2023年9月〜24年8月)→513施設(2024年9月〜25年8月) | 矢野経済研究所第三者取材、同上 |
| フィットネスクラブの倒産(2026年1〜8月) | 26件。前年同期の2.6倍で過去最多。73.0%が販売不振、92.3%が資本金1千万円未満 | 東京商工リサーチ第三者取材 |
| フィットネスクラブの倒産(年間) | 2022年27件→2025年32件。2026年1〜7月は23件 | 帝国データバンク第三者取材 |
| エニタイムのFC新規出店 | 192店(2020年3月期)→57店(2025年3月期) | 有価証券報告書公的資料 |
24時間型の新規開設は約38%減りました当サイト試算。矢野経済研究所は、24時間型でサービスの同質化が進んでいると書いています第三者取材。
帝国データバンクは、入会金無料などの販促キャンペーンが常態化し、開業初期の売上確保が難しくなったと指摘しています第三者取材。倒産の件数はフィットネスクラブ全体の数で、24時間ジム運営会社の社名つきの倒産事例は確認できませんでした裏付け未取得。
撤退・売却時の損失
売却案件81件の集計
バトンズ・TRANBIなどで24時間ジムの売却案件を集め、重複を除いて81件になりました当サイト集計。数字はすべて売り手の自己申告で、成約した額ではありません。
| 項目 | 数字当サイト集計 |
|---|---|
| 対象 | 81件(掲載87件から、複数サイトの重複6件を除く) |
| 掲載の状態 | 募集中44件、募集終了21件、成約済み15件、その他1件 |
| 単店の希望価格 | 金額が書かれた64件の中央値1,550万円(25%点800万円、75%点4,000万円) |
| 全案件の希望価格 | 金額が書かれた76件の中央値1,900万円 |
| 年間営業利益に対する希望価格の倍率 | 黒字で利益が書かれた20件の中央値6.2倍(25%点4.4倍、75%点9.6倍) |
| 単店の会員数 | 書かれていた31件の中央値370人 |
| 譲渡の理由 | 「選択と集中」57件が最多。「資本獲得による事業拡大」9件、「後継者不在」5件 |
数字は公開データ(exits.json)の全件から当サイトで集計し直し、分析レポートの値と一致することを確かめました。希望価格は「応相談」や価格非表示を除き、幅のある表記は下限値で数えています。
13本部の名前を出した案件は0件でした。加盟店の案件は「大手24時間フィットネスジムブランド」のように名前を伏せて書かれます。どの本部の加盟店が多く売りに出ているかは、このデータでは分かりません。
倍率の6.2倍も希望の値です。業界メディアは、24時間ジムの売却相場を「営業利益の1.5倍から2.5倍程度が目安」と書いています第三者取材(GYM CLOUD)。実際の成約額は、希望より低くなりうると見ておきます編集部判断。
加盟店の売却案件に書かれた数字
| 地域・状態 | 売り手が書いた数字当事者投稿 |
|---|---|
| 東京23区(2025年開業・募集終了) | 会員約550名・月売上約450万円・営業利益月約50万円。希望8,000万円。「フィットネス事業から撤退を希望」 |
| 静岡(募集中) | 月売上約170万円、家賃40万円・機材リース料・ロイヤリティを払って、営業利益は月約9.5万円。希望4,000万円 |
| 熊本(募集中) | 会員200人超・月売上平均90万円強に対し、経費は月約80万円。家賃35万円。希望1,700万円 |
| 東京(成約済み) | 65坪・登録約640名・年営業利益約1,100万円。3年連続の増収増益で、希望5,200万円 |
| 中部(募集終了) | FCから独立して自社運営に切り替えた2店舗 |
年1,000万円級の利益が出ている店には、数千万円の希望価格が付いています。利益が薄い店は、希望価格と利益の釣り合いが取れていません。静岡の店は希望4,000万円に対し年間営業利益が約114万円で、倍率は35.1倍です当サイト試算。
多店舗の会社には高い値が付いた例もあります。エニタイムの本部は2025年11月、7店を運営する加盟企業を11.32億円で買いました公的資料。1店あたり約1.62億円ですが、純資産や借入を含む株式の値で、1店の事業価値そのものではありません当サイト試算。
撤退時に残る費用
店を閉めても、払ったお金の多くは戻りません。公開情報で分かる範囲を費目ごとにまとめました。
| 費目 | 撤退時に起きること | 公開情報で分かること |
|---|---|---|
| 内装・マシン | 売却額に十分反映されないことが多い | 単店の希望価格の中央値1,550万円当サイト集計。初期費用5,730万円(スマートフィット100)なら27%、1億円なら15.5%当サイト試算 |
| 違約金 | 中途解約で、契約の残り期間に応じた額がかかる場合がある | 13本部とも、違約金の額・計算式は公開情報なし |
| 契約期間 | 期間の途中でやめると、上の違約金の対象になりうる | chocoZAP 7年、LifeFit 6年、フィットイージー・HYPER FIT24・スマートフィット100・ワールドプラスジム 5年本部公表。残る7本部は公開情報なし |
| 設備の入れ替え | 再契約のたびに費用がかかる本部がある | chocoZAPは満了後の再契約で設備を入れ替え、費用は加盟店負担本部公表 |
| リース | 中途解約時の扱いはリース契約による | FIT PLACE24は110坪で現金9,666万円、リース活用で約6,916万円という第三者サイトの掲載あり第三者取材。解約時の扱いは公開情報なし |
| 原状回復 | 賃貸契約の条件で、退去時に工事費がかかる | 本部ごとの負担の定めは公開情報なし。物件の賃貸借契約で範囲を確かめる |
| 借入 | 店を閉めても返済は続く | 本部の資料には出てこない。返済計画は自分で組む |
公正取引委員会のガイドラインは、中途解約の条件が不明確だと、加盟者はどの程度の違約金で解約できるか分からず、解約が事実上困難になると指摘しています公的資料(公正取引委員会)。
失敗を避けるために本部に出してもらう数字
本部の公開資料だけでは、ここまでの4経路のどれも判断しきれません。次の数字を、説明会や資料で出してもらいます。
| 確かめる数字 | なぜ要るか | 対応する経路 |
|---|---|---|
| 開業1年以上の既存店の平均と下位25%の会員数・営業利益(実績) | 本部のモデルは中位以上の店の数字が多い | 2・3 |
| 候補物件の家賃・坪数で計算した損益分岐の会員数 | 家賃1万円で必要な会員数が型で大きく違う | 1 |
| 既存店の月次の退会率と、会員1人の獲得費 | 退会率を公表している本部はなく、当サイトは月3%と仮置き | 2 |
| 毎月本部に払う額の合計(ロイヤリティ・システム料・広告分担金・保守費) | 13本部中8本部がロイヤリティを公式に出していない | 3 |
| 一覧から消えた店の数と、その理由(閉店・移転・転換) | 本部の説明と一覧が合わない例がある | 4 |
| 契約期間・中途解約の違約金の計算式・設備入れ替えの負担 | 13本部とも違約金は公開されていない | 撤退 |
本部への支払いはロイヤリティの記事の比較表で本部ごとに並べています。初期費用の内訳は開業資金の記事にあります。
まず候補を同じ条件で比べ、次に自分の物件の家賃と会員数で計算し直します。
比べても埋まらない空欄が残った本部だけ、資料で確かめます。「下位25%の店の会員数と利益」「一覧から消えた店の理由」「違約金の計算式」の3つを確かめるために、資料を取り寄せます。
よくある質問
24時間ジムFCの失敗率は何%ですか?
この記事のデータからは算出できません。店舗一覧から消えた店には移転・改称・転換が含まれ、売却案件には事業拡大のための売却も含まれるためです。比べられる物差しとして、エニタイムの加盟店の退店率は2025年3月期で年0.84%でした公的資料。
低価格(月2,980円)の24時間ジムは都市部では無理ですか?
60坪以下の型では、中位の会員数でも都市部の家賃だと10年で初期費用が戻らない試算でした当サイト試算。100坪以上の大型店で会員を厚く集められる場合は別で、FIT PLACE24は都市部でも回収65か月と計算されます。自分の物件の家賃で、損益分岐が何人になるかを先に確かめます。
店舗一覧から消えた店は閉店ですか?
断定できません。移転・改称・別ブランドへの転換を含みます。消えた店の名前を本部に示し、理由を聞くためのデータです。
店を売れば初期費用は戻りますか?
戻る前提は置かない方が安全です。売却案件81件のうち単店の希望価格の中央値は1,550万円で、中価格の初期費用6,000万〜1億円を大きく下回ります当サイト集計。希望価格は売り手の申告で、成約した額でもありません。
この記事の数字の出し方
- 損益分岐・月の利益・回収月数は、13本部を同じ式で計算した試算です。前提は、家賃 都市部坪1.8万円/地方坪9,000円、人件費 中価格月70万円・低価格月10万円、光熱費 坪2,000円、警備・入退館システム 月5.72万円、決済手数料 売上の3.5%、退会率 月3%(感度は4.5%)、獲得費 会員1人8,000円、開業前の販促300万円です。
- 回収月数は、会員が6か月かけて目標まで増える前提で月ごとの現金を積み上げ、10年(120か月)で見ました。税金と借入の返済は含みません。前提が変われば数字も動きます。
- 会員数の下位・中位・上位は、本部の公表値や本部の発言から置いた値です。本部への支払いが非公開の本部は仮置きで計算し「参考」としました。
- 店舗一覧の推移は、公式店舗一覧をWayback Machineの過去版と2026年10月2日の一覧で突き合わせた集計です。
- 売却案件は、バトンズ・TRANBI・M&Aサクシードの公開ページを2026年10月2日に集めた集計です。重複を除き、希望価格・倍率・会員数の中央値を当サイトで計算しました。
計算の式と前提は調査方法と計算式、判定の基準は評価の方法にあります。全体の分析は24時間ジムの分析レポートにまとめています。
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