フランチャイズ化の失敗:4つの型と止める基準、公式一覧で店が減った本部のデータ

公式一覧で店が減った本部はどれくらいあるか
ここでの「店が減った」は、公式の店舗一覧に載る店の数が、照合の起点より終点で少ないことです。
直営か加盟かを分けない差し引きの数で、加盟店がやめた数や閉店した数ではありません。
- 公式の店舗一覧を過去の一覧と店ごとに突き合わせた449本部で、起点の店は合計42,856店、終点は50,462店でした編集部の集計。その間に一覧から消えた店は7,156店あります。全体では増えていますが、一覧の店の数が減った本部も134本部(29.8%)ありました。
- 業態のまとまりで見ると、こうです編集部の集計。
| 業態のまとまり | 本部 | 増えた | 減った | 増減の中央値 | 消えた店(年あたり) |
|---|---|---|---|---|---|
| 飲食 | 97 | 56 | 35(36.1%) | +11.5% | 3.6% |
| 小売・買取 | 26 | 22 | 4(15.4%) | +50% | 7.8% |
| 美容・健康・ジム | 147 | 96 | 40(27.2%) | +26.9% | 3.2% |
| 教育・子ども | 62 | 35 | 21(33.9%) | +5.1% | 3.4% |
| 介護・福祉・看護 | 39 | 29 | 8(20.5%) | +21.2% | 3.2% |
| 生活サービス | 78 | 45 | 26(33.3%) | +3.9% | 4.5% |
| 全体 | 449 | 283 | 134(29.8%) | +13% | 3.6% |
「増減の中央値」は店の数の変化率、「消えた店(年あたり)」は1年あたりに一覧から消えた店が起点の店に占める割合で、どちらも本部ごとの値の中央値です。飲食と教育・子どもは、店が減った本部の割合が4割を超えました。
失敗の4つの型
4つの型は、加盟店の手残りと本部の支援の仕組みから考えた編集部の整理です編集部判断。
公開データで原因まで確かめられる型はありません。
| 型 | 起きること | 公開データで見られること |
|---|---|---|
| 1. 加盟店に利益が残らない | 苦しい店から先にやめる | ロイヤリティの取り方ごとの増減だけ |
| 2. 開業までの支援が薄い | 準備の足りない店が開業する | 加盟金の高さごとの増減だけ |
| 3. 社長の腕に頼る | 加盟店では同じ売上が出ない | 見られない |
| 4. 広げすぎ | 指導が追いつかず、質が落ちる | 起点の店の数ごとの増減だけ |
1. 加盟店に利益が残らない
売上が落ちた月にも同じ額がかかる定額のロイヤリティは、苦しい加盟店ほど重くなります編集部判断。データでは、一覧の店の数が減った本部の割合は、定額の119本部で36.1%、売上の率の196本部で29.6%でした編集部の集計。ただ、定額の本部は創業年が古めで、起点の店の数をそろえると差が消える区分もあります。定額が店を減らした、とは言えません。比べ方はロイヤリティの決め方にあります。
2. 開業までの支援が薄い
加盟金を下げて加盟を集めると、研修や物件の確認にかける手間が削られやすくなります編集部判断。加盟金100万円未満(0円を除く)の58本部は、一覧の店の数が減った割合が43.1%でした編集部の集計。加盟金の安さが原因かどうかは、このデータでは分かりません。加盟金の高さごとの表は加盟金の決め方にあります。
3. 社長の腕に頼る
直営店の売上が、社長の技術・顔・人脈で出ている事業は、加盟店では再現できません。公開データでは見分けられないため、社長が店に立たない月の売上で確かめます。確かめ方は直営店は何店あればよいかにあります。
4. 広げすぎ
| 照合の起点の店の数 | 本部 | 増えた | 減った | 増減の中央値 | 消えた店(年あたり) |
|---|---|---|---|---|---|
| 10店未満 | 114 | 81 | 13(11.4%) | +50% | 0% |
| 10〜29店 | 128 | 84 | 36(28.1%) | +15.4% | 4.6% |
| 30〜99店 | 98 | 58 | 36(36.7%) | +10.5% | 4.5% |
| 100店以上 | 109 | 60 | 49(45%) | +2.5% | 3.6% |
| 全体 | 449 | 283 | 134(29.8%) | +13% | 3.6% |
起点の店が多い本部ほど、一覧の店の数が減った割合は高くなっています編集部の集計。店の数が増えた後に指導する人の数が追いつかないと、質の差が開きます編集部判断。ただ、このデータは指導の追いつき方を測っていません。
止める基準
次のどれかに当てはまったら、新しい募集を止めて、今の加盟店の立て直しを先にしてください。
- 開業1年を過ぎた加盟店の半分以上が、本部費を払ったあと赤字
- 開業前の研修を担当する人より、開業待ちの加盟店のほうが多い
- 加盟店から本部への支払いの遅れが続く
根拠
- 店の増減:公式の店舗一覧の照合(調査方法)編集部の集計。一覧の店の数の差で、閉店の数・契約の解除の数ではありません。加盟する側から見た分析はフランチャイズはやめとけ?にあります
- ロイヤリティ・加盟金:各本部ページの公表値企業公表
- 法定開示書面の項目:中小小売商業振興法施行規則(e-Gov法令検索)11条行政資料
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