訪問看護の開業ガイド
訪問看護FCの失敗原因|管理者・看護師の採用・2か月後の入金・不正請求・報酬改定
更新内容:2026-10-17 訪問看護の開業ガイドとして新規作成

対象:訪問看護フランチャイズ比較の8本部です。全業態の撤退の数字は「フランチャイズの閉鎖率・撤退率」にあります。
編集部の判断
訪問看護の失敗の筋は、ほかの業態よりはっきりしています。
看護師がそろわないまま開け、人員基準の給与を払い続け、2か月後の入金を待つうちに資金が尽きる。 これが最も多い形です。もう1つは、訪問を急いで増やそうとして、記録や請求に無理が出て指定を失う形です。どちらも本部の看板では防げず、指定と返還の責任は加盟した法人に残ります編集部判断。
状況別:編集部ならこうする
| あなたの状況 | 編集部ならこうする |
|---|---|
| 看護師ではない | 管理者を雇い、その人が辞めたときの手当てを本部に書面で確かめる。確かめられないなら始めない |
| オーナー本人が看護師 | 管理者は自分で務められる。看護職員の採用の当てと、自分が倒れたときの代わりを決めてから加盟する |
| 精神科訪問看護をしたい | 届出の要件と訪問の回数・時間の点検を、本部が誰に年何回するかを先に聞く |
失敗する7つの経路
| 経路 | 何が起きるか | 早く気づく数字 |
|---|---|---|
| 1. 管理者が辞める | 常勤の看護師の管理者がいなければ指定が保てない | 管理者の後任の当て、本部の紹介・派遣の有無 |
| 2. 看護師が集まらない | 看護職員1回の訪問は月77.9回行政資料。人数が売上の上限 | 開業までに採れた看護職員の常勤換算 |
| 3. 立ち上がりと入金待ち | 訪問が少ない間も2.5名分の給与。入金は2か月後 | 月の訪問回数と、手元の現金の月数 |
| 4. 記録と請求の不正 | 実態のない訪問の請求で指定取消・返還 | 記録書と請求の照合の頻度 |
| 5. 精神科・住宅の入居者への訪問 | 国の一斉調査の対象。同一建物の評価の見直し | 利用者の何割が同じ建物か |
| 6. 報酬改定 | 医療保険は2年、介護保険は3年ごとに単価が動く | リハビリ職の訪問の割合 |
| 7. 本部の一覧から消える | 支援の終了・廃業。屋号と支援を失う | 本部の一覧の増減と、消えた事業所の理由 |
ステーションの入れ替わり
| 本部 | 起点→今 | 消えたステーション(割合) |
|---|---|---|
| ケアーズ | 2023-09 74→44 | 37(50.0%) |
| FOOTAGE | 2024-04 7→15 | 2(28.6%) |
| SmiLoop | 2025-10 9→20(観測1年) | 1(11.1%) |
| はな | 2023-06 22→24 | 1(4.5%) |
| NEXT FLOW | 2026-03 6→8(観測7か月) | 0(0%) |
編集部の集計(2026年10月17日)公式のステーション一覧を Web Archive の過去の保存とステーション名で1つずつ突き合わせました。一覧から消えたステーションは、閉鎖とは限りません。ケアーズは屋号を自由にできる支援型で、支援契約の終了も消えた数に入ります。
FOOTAGEは経営支援のページで、FCとして支援したステーションの廃業を経験したと自ら書いています企業公表。
経路ごとの見分け方
1. 管理者が辞める:後任の当てがあるか
訪問看護ステーションの管理者は、専従・常勤の保健師か看護師でなければなりません行政資料。
看護師でないオーナーは管理者を雇い、その給与(月54.1万円)を払い続けます編集部の試算。募集の資料で管理者の要件をはっきり書いていたのはFOOTAGEだけで、管理者が辞めたときの手当てを書いた本部はありませんでした。
2. 看護師が集まらない:本部の採用の実績を数字で聞く
- 採用の実績を数字で出す本部は、FOOTAGE(看護職の応募323件・入職45名)とはな(2025年度の採用54名)でした企業公表。紹介会社で開業時に2.5名を採ると、FOOTAGEの管理者も雇う形の回収は都市部で46か月から53か月に延びます編集部の試算。
3. 立ち上がりと入金待ち:1年分の給与を手元に
- 管理者も雇う標準の試算で、FOOTAGEの事業に必要な現金は1,139万円、訪問が2割少ないと都市部の回収は10年で戻らない編集部の試算。入金のずれを入れると、都市部の回収は66か月まで延びます。
4. 記録と請求の不正:誰が点検するか
- 2026年6月に九州厚生局が取り消したステーションは、出勤していない看護職員の訪問を記録し、代表の就労支援事業所での『訪問』を請求していました行政資料。不正は記録書から見つかります。記録と請求の照合を誰が年何回するかを書いた本部は、今回の8本部にありませんでした。
5. 精神科・住宅の入居者への訪問:国が調べている形か
- 2026年1月から、精神障害者向けとホスピス型住宅の入居者への訪問看護に国の一斉調査が入ると報じられました〔第三者報道〕。精神科特化のReafとharu styleは、届出の要件と算定の点検のしかたを公開していません。haru styleの2022年の資料は『「住まい」の提供もしています』と書いていました企業公表。
6. 報酬改定:収支例がリハビリ職に寄っていないか
- 2024年度の介護報酬改定でリハビリ職の訪問に減算が入り、2026年6月の診療報酬改定は同じ建物の利用者への訪問の評価を細かく分けました第三者資料。ケアーズの安定期のモデル(看護師6名・療法士2名)やおれんじの収支モデル(看護3名・リハビリ2名)は、リハビリ職の比率が高い形です企業公表。
7. 本部の一覧から消える:消えた理由を聞く
- 一覧から消えたステーションの理由(閉鎖・支援の終了・移転)を本部が説明できるかを聞いてください。説明がないまま一覧が減っている本部は、当サイトでは「おすすめしない」にしています。
本部に出してもらう数字
- 既存の加盟ステーションの平均の月の訪問回数と看護職員の人数(開業1年目と2年目以降)
- 管理者が辞めたときの本部の手当て(紹介・派遣・期間)
- 記録と請求の点検(誰が・何を・年何回)と、精神科訪問看護の届出・算定の点検
- 一覧から消えたステーションの理由
- 利用者のうち同じ建物の入居者の割合と、本部が住まい・施設と組む形を勧めるか
根拠にしたデータ
| 内容 | データ |
|---|---|
| ステーションの増減 | 5本部の公式一覧と Web Archive の過去の保存(2026-10-17) |
| 人員基準 | 指定居宅サービス等の人員・設備・運営の基準(平成11年厚生省令第37号) |
| 処分 | 九州厚生局の公表(2026年6月)、精神科訪問看護の一斉調査の報道(2025年12月) |
| 試算 | 当サイトの標準化モデル。前提は市場・収益分析に |
よくある質問
訪問看護のフランチャイズはなぜ失敗するのですか?
いちばん多いのは、看護師がそろわず訪問が増えない間に、人員基準の2.5名分の給与と2か月後の入金待ちで資金が尽く形です。
次に、訪問を急いで増やして記録や請求に無理が出て、指定を失う形があります。
管理者が辞めたらどうなりますか?
- 管理者は専従・常勤の保健師か看護師でなければならず、代わりがいなければ指定の基準を満たせません。本部が代わりの管理者を紹介・派遣するかは、どの本部も公開資料に書いていません。
一覧から消えたステーションはすべて閉鎖ですか?
- 閉鎖とは限りません。支援型の本部では支援契約の終了で看板を外したステーションも、一覧から消えます。加盟者にとっては、支援とブランドを失う点で閉鎖と同じです。
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