カレー フランチャイズ
カレーフランチャイズの調査記録(全文)
カレーフランチャイズの比較で使った前提・市場の分析・項目ごとの説明を、省かずに載せます。結論と比較表はカレーフランチャイズ比較にあります。
業態横断ガイド:閉店率・撤退率|儲かる業種|説明会で聞くべき質問|少ない資金で始める
市場・収益分析の要点と、店の推移の記録
03市場・収益分析
11社を同じ物差しで調べて分かったこと
照合の起点から現在までで、一覧に新しく載った店より消えた店が多い本部がある
公式の店舗一覧を、本部ごとに照合の起点と現在で店名・住所で突き合わせました(期間は本部ごとに違い、約2.9〜3.5年)。直近1年の区切りで店名を突き合わせて集計できた本部は、11本部中0本部です。そのため、この図は照合の起点から現在までの増減です(編集部の判断の「この1年」の表は、一部の本部について一覧を別に数えた値で、対象の本部数を表に書いています)。一覧に新しく載った店より、一覧から消えた店が多い本部が7社ありました。
100時間カレーは一覧に新しく載った店10店・一覧から消えた店24店です。
上:照合の起点から現在までで一覧の店が増えた本部/下:減った本部。括弧内は起点→終点の店舗数と、一覧に新しく載った店・消えた店の数です(起点+載った−消えた=終点)。一覧の動きで、実際の開店・閉店とは限りません。消えた店には移転・改名を含む場合があります。
黒字に必要な月商は、本部どうしで比べられない
毎月の本部への支払いの総額を確認できた本部がなく(参考扱いの5社は除く)、黒字の境目を本部どうしで並べていません。本部ごとの参考の値は各本部ページにあります。
参考扱いの本部の値は、本部への支払いの未確認分を足すと上がる向きです
初期費用を取り戻すまでの期間(確認できる本部なし)
標準の月商・都市部の試算です。判定に使う回収の期限は5年で、図の縦線が期限です。毎月の本部への支払いの総額と初期費用を確認できた0社のうち、0社は期限内に初期費用を取り戻せません。本部への支払いが非公開・未確定などで参考扱いの5社は、この数に入れていません(本部ページに参考値)。
短いほど早く回収できる(開業から6か月で月商が上がる前提)。確認できた0社をすべて表示。回収は、本部が公表した初期費用(判明分の合計・税抜)で計算しています。物件取得費・内装など開業支出の一部を含まない本部は、実際の回収はさらに延びます(立ち上がりの赤字は月別の試算に入れてあり、予備は回収の対象に入れません)
そのほかの記録
数字を出す本部ほど、店が消えている
- 11本部のうち5本部で、2023年の公式一覧の店の2割以上が今の一覧から消えるか営業しておらず、営業中の店も減りました〔集計 2026-10-17・新しい本部は10月25日〕。
| 本部 | 起点 → 今 | 消えた店 | 判定 |
|---|---|---|---|
| タイガーカレー | 6 → 4※ | 4(66.7%。うち2店は本部のお知らせからの推定) | おすすめしない |
| 100時間カレー | 46 → 32 | 24(52.2%) | おすすめしない |
| もうやんカレー | 13 → 10 | 4(30.8%) | おすすめしない |
| 日乃屋カレー | 92 → 87 | 28(30.4%) | おすすめしない |
| チャンピオンカレー | 31 → 27 | 7(22.6%)※ | おすすめしない |
| インデアンカレー(金沢) | 8 → 5 | 3(うち中目黒は起点で移転準備中) | 様子見 |
| ゴーゴーカレー | 84 → 112 | 7(8.3%) | 様子見 |
| C&C | 18 → 19 | 2(11.1%) | 様子見 |
〔集計 2026-10-17・新しい本部は10月25日〕※タイガーカレーの起点は、更新されていない公式の店舗ページの6店です。
編集部の結論:カレーの加盟は、費用の安さより先に店の残り方で決まります。もうやんカレーは初期投資・ロイヤリティ・収支シミュレーション・ソースの卸価格まで出す、この業態でいちばん誠実な資料を持ち、当サイトの式でも12坪・オーナーが店に立つ形で、物件取得費を足して都市部36か月で戻ります(試算)。それでも本店を含む4店が消え、カタログは13店のままです。資料の良さで店の消え方を帳消しにはしません編集部判断。
- チャンピオンカレーは、募集ページの店舗数を31→29→27と一覧に合わせて下げており、数字をごまかしてはいません企業公表。ただ消えた7店のうち6店がフランチャイズ店で、京都・博多・札幌・長野と石川の外に偏っています。金沢の外で出すなら、閉めた店の理由を書面で取ってからです。
- インデアンカレー(金沢)も8件から5店に減りましたが、消えた3件のうち中目黒は起点で『移転準備中』でした。外すと消えた店は2店で、起点10店以下の線(3店)に届かないため「店の減少」を決定的としていません。運営会社の名前が公式に出ていないことのほうが重く、契約の相手が分かるまで話を進める段階にありません編集部判断。
- 2026年10月25日に足したタイガーカレー(おすすめしない)も、店の残り方で決まりました。加盟金280万円・ロイヤリティ月8万〜13万円(税別)と、月商400万円で回収24か月の収支モデルを公式に出す本部ですが企業公表、公式の店舗ページに載る6店のうち函館・紋別は閉店、イオン札幌苗穂・桑園は本部自身の『札幌市内3店舗目』のお知らせと合わず、営業中は札幌3店と大阪高槻店です編集部の集計(2026年10月25日)。
- 募集ページは2021年の作りで、2026年のポータルの本部原稿(加盟金300万円・売上の5%)と条件が違います〔第三者資料〕。閉めた店の理由と今の条件が書面で出るまで、同じ予算ならほかの小型店の本部と並べる段階にありません編集部判断。
告発のあった本部
- 2023年12月、日乃屋カレーの大阪の加盟者が、新しいオーナーの募集に使う店の損益で『50%近いの平均原価を37%ほどに入れ替えた』と本部の担当者に言われたと実名で告発しました〔第三者報道〕。本部は『改ざんではなく…通常のやり方での北浜店のデータを出しました』と答えています〔第三者報道〕。加盟者は『売上は本部が出した想定の半分程度で赤字続き』とも話しています。
- 日乃屋は加盟金も収支例も公式に出さず、会社概要の店舗数は『97店舗(2023年1月現在)』のままです企業公表。
1皿1,000円で何食売るか
- カレーは単価が低く、売上は回転で作るしかありません。もうやんの12坪20席の月商400万円は、1皿1,000円なら1日約133食・約6.7回転です編集部の集計(2026年10月17日)。売りに出たカレー店49件(バトンズ)は、年商3,000万円未満(月商250万円未満)が84%です〔第三者資料〕編集部の集計(2026年10月17日)。
- その中位の月商152万円(税抜)を12坪の式に入れると、オーナーが店に立っても都市部で月−24万円です(試算)。本部の収支例の月商は、売りに出た店の上のほうにあります。
- 東京の最低賃金は2026年10月から1,280円です〔行政資料〕。12坪の店を1日13時間・1万円+昼のピーク4時間で回すと月510人時で、オーナーが220時間立っても残りのパート代は月43万円です(試算)。だからこの業態の「条件次第」は、オーナー本人が店に立つ条件に限ります。
倒産とデリバリー
- カレー店の倒産は2024年度に13件で2年連続の過去最多です(帝国データバンク)〔第三者報道〕。原因に『デリバリー特需の一服』とランチでの他業態との競争、コメ・野菜・牛肉の値上がりが挙がっています。Uber Eats の配達の手数料は35%で企業公表、デリバリーが売上の3割になると売上の10.5%が消えます。収支例にデリバリーの行を入れた本部はありません。
- もうやんの12坪で売上の3割をデリバリーにすると、オーナーが店に立つ都市部の回収は28か月から43か月に延びます(物件取得費は含まない。試算)。
この分析の限界
- ルーの価格はもうやん以外非公開のため、全本部の試算は参考(順位なし)です。
- チャンピオンカレーは起点の一覧そのものの保存がなく、募集ページの店舗数と、店ごとのページの作成日・保存で起点の店を組み立てて数えました(※)。
- タイガーカレーは Web Archive の2023年の店舗一覧の保存があるが本文を取得できず、更新されていない公式の店舗ページの6店を起点にしました(※)。イオン札幌苗穂店・桑園店の閉店は本部のお知らせ『札幌市内3店舗目』からの推定で、閉店の告知はありません。
- カレーだしっ!は店舗一覧がなく、店の増減を照合できていません。
- CoCo壱番屋は一般のFC加盟を受け付けていないため対象外です(業態の参考値にだけ使いました)。