トランクルーム・レンタル収納(屋内型・コンテナ型) フランチャイズ
トランクルーム・レンタル収納(屋内型・コンテナ型)フランチャイズの調査記録(全文)
トランクルーム・レンタル収納(屋内型・コンテナ型)フランチャイズの比較で使った前提・市場の分析・項目ごとの説明を、省かずに載せます。結論と比較表はトランクルーム・レンタル収納(屋内型・コンテナ型)フランチャイズ比較にあります。
業態横断ガイド:閉店率・撤退率|儲かる業種|説明会で聞くべき質問|少ない資金で始める
前提の説明と試算の記録
この業態で評価の項目を増やした理由
- 用途地域・建築確認:屋外のコンテナは建築物で、屋内は事務所・店舗から倉庫への用途変更が200㎡を超えると確認申請が要り、検査済証のない建物は申請できません(PiOの説明)企業公表。違法な設置の是正の相手は加盟者です。
- 稼働の立ち上がり:部屋は月に0〜2室ずつしか埋まらず、家賃が定額の型では埋まるまでの赤字が初期費用に上乗せされます企業公表。
- サブリースと転貸:本部が借り上げる型は賃料の見直し・中途解約の条項で収入が変わり、本部が地主から借りた土地を加盟者に転貸する型(スペースプラス)は、本部と地主の契約が切れると置き場がなくなります。
- 荷物の事故と補償:多くは倉庫の寄託ではなく『スペース貸し』で、荷物の管理は利用者の責任とされますが、盗難のあとに運営者が一部を補償した例が報じられています〔第三者報道〕。動産保険を費目か会員サービスで示すのはPiOと収納ピットだけで、上限はどちらも書かれていません企業公表。
- 利回りの表示:募集は『トランクルーム投資』として語られ、見出しの利回りの多くが満室の値です企業公表。
市場・収益分析の要点と、店の推移の記録
03市場・収益分析
9社を同じ物差しで調べて分かったこと
照合の起点から現在までに一覧に新しく載った店と消えた店
公式の店舗一覧を、本部ごとに照合の起点と現在で店名・住所で突き合わせました(期間は本部ごとに違い、約2.4〜3.7年)。直近1年の区切りで店名を突き合わせて集計できた本部は、9本部中0本部です。そのため、この図は照合の起点から現在までの増減です(編集部の判断の「この1年」の表は、一部の本部について一覧を別に数えた値で、対象の本部数を表に書いています)。3社の中に、一覧に新しく載った店より一覧から消えた店が多い本部はありませんでした。
収納ピット・スペースプラスは店舗単位の照合が未実施(総数はIR等で確認)のため含みません。
上:照合の起点から現在までで一覧の店が増えた本部/下:減った本部。括弧内は起点→終点の店舗数と、一覧に新しく載った店・消えた店の数です(起点+載った−消えた=終点)。一覧の動きで、実際の開店・閉店とは限りません。消えた店には移転・改名を含む場合があります。
黒字に必要な月商は、本部どうしで比べられない
毎月の本部への支払いの総額を確認できた本部がなく(参考扱いの5社は除く)、黒字の境目を本部どうしで並べていません。本部ごとの参考の値は各本部ページにあります。
参考扱いの本部の値は、本部への支払いの未確認分を足すと上がる向きです
初期費用を取り戻すまでの期間(確認できる本部なし)
標準の月商・都市部の試算です。判定に使う回収の期限は5年で、図の縦線が期限です。毎月の本部への支払いの総額と初期費用を確認できた0社のうち、0社は期限内に初期費用を取り戻せません。本部への支払いが非公開・未確定などで参考扱いの5社は、この数に入れていません(本部ページに参考値)。
短いほど早く回収できる(開業から24か月で月商が上がる前提)。確認できた0社をすべて表示。回収は、本部が公表した初期費用(判明分の合計・税抜)で計算しています。物件取得費・内装など開業支出の一部を含まない本部は、実際の回収はさらに延びます(立ち上がりの赤字は月別の試算に入れてあり、予備は回収の対象に入れません)
そのほかの記録
自分の建物か、借りるか:同じ本部で回収が3倍違う
PiOの52坪の収益シミュレーション(満室時の月の賃料156万円・税抜)を、家賃だけ変えて同じ式で数え直しました。
| 物件 | 標準の稼働78%の月の利益 | 回収 |
|---|---|---|
| 自分の建物(家賃0) | 91.2万円 | 31か月(都市部・自分の建物(家賃0)・参考) |
| 借りる(家賃 月64万円) | 26.9万円 | 105か月(都市部・家賃を満室時売上の41.2%と置いた(別の仮定)・参考) |
| 借りる(家賃 満室時売上の48%) | - | 10年で戻らない(都市部・家賃を満室時売上の48%と置いた(別の仮定)・参考) |
(試算・参考。判明分の初期費用1,695万円で数え、内装工事は入れていない。借りる家賃はプラスルームのモデルケースの比率〈満室時売上の41.2%〉と、同じ本部の目安の上の端〈48%〉)
部屋が埋まるまで:2〜3年の赤字を先に払う
収納ピットは自ら『純稼働1か月に0~2部屋の立ち上がり』『安定稼働に達するまで2年~3年』『初年度キャッシュアウト有り』と書いています企業公表。上場のエリアリンクでも、直近2事業年度に出した物件の稼働は49.65%、既存の物件は86.48%です(2026年9月)企業公表。売りに出ている屋内型の案件の稼働は、開業から数年で47〜74%でした編集部の集計(2026年10月23日)。
| 本部 | 立ち上がり24か月の回収 | 36か月の回収 | 本部の表示・本部の数字のまま |
|---|---|---|---|
| PiO(自分の建物) | 31か月(都市部・自分の建物(家賃0)・参考) | 38か月(地方・自分の建物(家賃0)・立ち上がり36か月・参考) | 17.7か月(本部の例の月の利益で割った値) |
| SBSS(自分の建物) | 55か月(都市部・自分の建物(家賃0)・参考) | 61か月(地方・自分の建物(家賃0)・立ち上がり36か月・参考) | 『約3年で投資回収』企業公表 |
| ベストトランク | 61か月(都市部・本部の収益モデルの物件(その他経費は本部の例)・参考) | 76か月(地方・本部の収益モデルの物件(その他経費は本部の例)・立ち上がり36か月・参考) | 『約5年』企業公表 |
(試算・参考。標準の稼働78%〈エリアリンクの全物件の稼働〉まで直線で上がると置いた)
SBSSの事業計画のサンプルは、開業4か月で稼働95%に届く前提です企業公表。エリアリンクの新規物件の2倍の速さで、ここが『約3年』の根拠になっています。
見出しの利回りは満室の値
| 本部 | 表示 | 前提 |
|---|---|---|
| プラスルーム | 『実質利回り20.8%』 | 満室。電気代・警備費を引いていない |
| トランクルームパイン | 『最大想定利回り46%・62%』 | 稼働100%(2013年の資料) |
| BLUE STORAGE | 『目標年利38%以上!50%超も夢ではありません』 | 前提の記載なし |
| スペースプラス | 成功事例『利回り32%』『42.8%』 | 1件の声・費用の内訳なし |
企業公表
プラスルームは別に『オープンから2年以上経過した店舗の平均稼働率が80%前後』と書き、その行の年間手取りも表にしています企業公表。その手取りで初期費用599万円を割るだけで94か月です。本部自身の数字のままで5年を超えます。
コンテナは建築物:確認済証のない現場は買わない
屋外のコンテナは、継続して置くと建築基準法の建築物に当たり、確認済証がなければ設置できず、住居専用地域などでは建てられません(国交省の通知・熊本市の周知)行政資料。国は違反対策の徹底を通知していますが、是正の件数は把握していないと国会で答弁しています行政資料。是正を求められる相手は、本部ではなく建築主・所有者の加盟者です。
屋外型を募集する本部のうち、建築確認を誰が取るか、出店しない用途地域はどこかを公開資料で示す本部はありません。コンテナ収納の公式サイトは『建築不要で短期間設置が可能』と書き、確認申請の扱いが分かりません企業公表。
本部の取り分:満室の売上に掛かる手数料に注意
- 本部への支払いは売上の10〜15%の管理手数料が中心です(プラスルーム15%・PiO 15%+動産保険2%・コンテナ収納10%)企業公表。
- ベストトランクの業務委託費は『満室時売上の13%』で、稼働に関係なく満室の売上に掛かります企業公表。
- 稼働50%の月は、実際の売上の26%を本部に払う計算です。
まだ分からないこと(全本部)
- 出店する現場の確認済証・検査済証と、出店しない用途地域。
- 利用者の荷物の補償の上限と、加盟者の施設賠償の保険の範囲。
- 開業から1年・2年・3年の加盟店の稼働の分布(平均でなく)。
- 初期費用のうち本部とその関係会社に払う額と、区画・コンテナの調達先を選べるか。
- 借上げ・転貸のある本部の、賃料の見直し・中途解約の条項と、元の借地の期間。
- 本部が示す売値の倍率(『年間利益の7倍程度』など)の実例と、撤退の費用。