カーケア(コーティング・板金・整備・洗車) フランチャイズ
カーケア(コーティング・板金・整備・洗車)フランチャイズの調査記録(全文)
カーケア(コーティング・板金・整備・洗車)フランチャイズの比較で使った前提・市場の分析・項目ごとの説明を、省かずに載せます。結論と比較表はカーケア(コーティング・板金・整備・洗車)フランチャイズ比較にあります。
業態横断ガイド:閉店率・撤退率|儲かる業種|説明会で聞くべき質問|少ない資金で始める
前提の説明と試算の記録
この業態で評価の項目を増やした理由
- 整備士・検査員:自動車整備・修理工の有効求人倍率は2024年度に5.09倍で、全職種の1.14倍を大きく上回ります。2024年度の整備業の休廃業・倒産は445件で過去最多です〔第三者報道〕。看板を付けても、整備士がいなければ台数は増えません。
- 不正車検:点検・検査をしないで保安基準適合証を出すと、指定と認証が取り消され、車検の業務そのものが止まります。2026年3月には中部運輸局が三重県の指定工場をペーパー車検409台などで、4月には関東運輸局が茨城県のディーラーの店を処分しました行政資料。11本部の名前では処分は見つかりませんでしたが、加盟店の検査の手順を点検する仕組みを公開する本部もありません。
- 板金の保険修理:事故の板金は損保が工場を紹介する入庫が多く、2024年1月の損保ジャパンへの業務改善命令のあと、損保は紹介先を見直しています〔第三者報道〕。入庫のうち看板の送客と損保の紹介の比率を公表する本部はありません。
- 施工のクレーム:出張洗車の本部は『クレームになることはあり得ません』『傷がつく心配はございません』と言い切りますが、受けない車の基準も再施工の決まりも出していません企業公表。
- 本部指定のケミカル:ロイヤリティが定額でも、液剤・コーティング剤を本部から買うなら、台数に比例して本部に払う額が増えます。価格を公開しているのは機動洗車隊だけです企業公表。
市場・収益分析の要点と、店の推移の記録
03市場・収益分析
11社を同じ物差しで調べて分かったこと
照合の起点から現在までで、一覧に新しく載った店より消えた店が多い本部がある
公式の店舗一覧を、本部ごとに照合の起点と現在で店名・住所で突き合わせました(期間は本部ごとに違い、約3.1年)。直近1年の区切りで店名を突き合わせて集計できた本部は、11本部中0本部です。そのため、この図は照合の起点から現在までの増減です(編集部の判断の「この1年」の表は、一部の本部について一覧を別に数えた値で、対象の本部数を表に書いています)。一覧に新しく載った店より、一覧から消えた店が多い本部が1社ありました。
機動洗車隊(※直営1を除く)は一覧に新しく載った店3店・一覧から消えた店5店です。KeePer LABO・車検の速太郎は店舗単位の照合が未実施(総数はIR等で確認)のため含みません。
上:照合の起点から現在までで一覧の店が増えた本部/下:減った本部。括弧内は起点→終点の店舗数と、一覧に新しく載った店・消えた店の数です(起点+載った−消えた=終点)。一覧の動きで、実際の開店・閉店とは限りません。消えた店には移転・改名を含む場合があります。
黒字に必要な月商は、本部どうしで比べられない
毎月の本部への支払いの総額を確認できた本部がなく(参考扱いの3社は除く)、黒字の境目を本部どうしで並べていません。本部ごとの参考の値は各本部ページにあります。
参考扱いの本部の値は、本部への支払いの未確認分を足すと上がる向きです
初期費用を取り戻すまでの期間(確認できる本部なし)
標準の月商・都市部の試算です。判定に使う回収の期限は5年で、図の縦線が期限です。毎月の本部への支払いの総額と初期費用を確認できた0社のうち、0社は期限内に初期費用を取り戻せません。本部への支払いが非公開・未確定などで参考扱いの3社は、この数に入れていません(本部ページに参考値)。
短いほど早く回収できる(開業から6か月で月商が上がる前提)。確認できた0社をすべて表示。回収は、本部が公表した初期費用(判明分の合計・税抜)で計算しています。物件取得費・内装など開業支出の一部を含まない本部は、実際の回収はさらに延びます(立ち上がりの赤字は月別の試算に入れてあり、予備は回収の対象に入れません)
そのほかの記録
出張洗車:ひとりで洗える台数が売上の天井
| 月の台数 | 月商(税抜) | 月の利益(生活費を引く前) |
|---|---|---|
| 少ない 64台 | 23.3万円 | 6.6万円 |
| 標準 99台 | 36万円 | 15.8万円 |
| 多い 128台 | 46.5万円 | 23.4万円 |
(試算・参考。機動洗車隊の公表の単価・ロイヤリティ・液剤の量で置き、上限は1日8台×20日の月160台、集客費は売上の5%と置いた編集部の仮定)
本部の収益モデルの「純利益325,600円」企業公表は、売上40万円企業公表から液剤と燃料だけを引いた値です。毎月のロイヤリティ、車の保険と車検、携帯、チラシは引かれていません。同じ月100台を同じ式で数え直すと、生活費を引く前で16.1万円です(試算)。
コーティングの店:土地と建物の値段が出ていない
KeePer LABOのFC案内は、本部への初期費用300万円とロイヤリティ月30万円(どちらも税別)を出しています企業公表。一方で、100坪以上の土地、建物、洗車ブース、純水の設備の費用はどこにもありません。本部の直営の出店計画は1店7,000万円です企業公表。この額と直営の平均の月商(823万円・有報からの割り算)で置くと回収は52か月、月商が直営の平均の8割なら117か月です(試算・参考)。
開店までに本部の1級資格者を4名以上そろえ、2名以上を3〜6か月直営店で働かせる条件もあります企業公表。
車検・板金:看板代を上乗せの売上で賄えるか
車検チェーン6本部(コバック・速太郎・ホリデー・ウルトラ・マッハ・アップル)は、どれも加盟の費用と毎月の本部への支払いを公開していません企業公表。カーコンビニ倶楽部も今の募集ページは金額を出さず、2025年2月の公式FAQの表(工場併設店の初期費用330万円・毎月29.26万円、税込)しか残っていません企業公表。
| カーコンの工場併設店で、看板で増えた売上 | 月の利益(試算・参考) |
|---|---|
| 月50万円 | −11.6万円 |
| 月100万円 | 3.4万円 |
| 月150万円 | 18.4万円 |
(部品・塗料・外注を売上の50%、その作業の人件費を20%と置いた編集部の仮定。工場がもともと上げている売上は入れていない)
毎月の定額を賄うだけで、作業の人件費込みで月89万円の上乗せが要ります。人件費を入れなければ54万円で済みますが、手の空いた整備士の時間もただではありません(試算)。
まだ分からないこと(全本部)
- 契約期間・更新料・中途解約の違約金と、やめたあとの競業禁止(11本部とも契約期間を公開資料に書いていない)。
- 本部指定の液剤・コーティング剤・塗料・部品の価格と、購入量の下限。
- 雨の日と冬の月の台数の落ち方(出張洗車)。
- 入庫のうち損保の紹介と本部の送客の比率、エーミングの設備と認証を自社で持つか外注か(板金)。
- 整備士・検査員の採用を本部がどう支援するか、加盟店の検査の手順を本部がどう点検するか(車検)。