レンタカー・カーシェア フランチャイズ
レンタカー・カーシェアフランチャイズの調査記録(全文)
レンタカー・カーシェアフランチャイズの比較で使った前提・市場の分析・項目ごとの説明を、省かずに載せます。結論と比較表はレンタカー・カーシェアフランチャイズ比較にあります。
業態横断ガイド:閉店率・撤退率|儲かる業種|説明会で聞くべき質問|少ない資金で始める
前提の説明と試算の記録
「看板を出すだけで予約が埋まる」は本当か
- ニコニコの募集ページは『現在「ニコレンの看板を出すだけで予約が埋まる」状況』と書き、ガッツは『回収期間最短22ヶ月(モデル値)』、24レンタカーは2025年の版まで『最短約4ヶ月で回収が可能』と書いていました企業公表。
当サイトの式で、ニコニコの全車両の平均の台当売上(月約9万円企業公表を税込とみなして÷1.1)を15台に当てると、月商は123万円(税抜)、本部費は16万円、車両費は売上の54.9%です。自社の区画・今の社員で回して、店に残るのは月15万円、導入費と開業前の費用は23か月で戻ります。24レンタカーの12台・無人なら月16万円、32か月です(試算・参考。ARMを買う形)。
この業態の数字で分かる前提
1. 売上の半分は車に消える
ニコニコの公式の収支モデルの『車両原価』は1台月4.5万円で、本部の例の売上(1台10万円)の45%です企業公表。この費用は台数に比例し、稼働が落ちても減りません。中身(リース・保険・税・整備のどこまでか)は書かれていません。保険が入っていなければ、ノンフリートの保険料(24レンタカーの2022年の例で1台月9,979円企業公表)を足すことになり、ニコニコの15台の月の利益は−1千円になります(試算)。
2. 本部の取り分は「ロイヤリティ」だけではない
スカイとJネットは売上のロイヤリティを取りませんが、車両を本部契約のリースで『配備』し、その配備料(非公開)で稼ぎます。100円レンタカーは任意保険を本部(カーベル)が代理店の契約に限ります。ニコニコも車両保険は本部の一括契約です企業公表。
注意:「ロイヤリティ0円」は安さの証拠になりません。車と保険を誰からいくらで買うかが、実質の本部費です。配備料・保険料を書面で出さない本部とは、ほかの数字がそろっても比べられません編集部判断。
3. 10台の壁(整備管理者)
- 乗車定員10人以下のレンタカーを10台以上使うと、整備管理者の選任が要ります(道路運送車両法)〔行政資料〕。整備の実務経験のない会社は9台までで、固定費を台数で薄める道がふさがれます。24レンタカーの費用表も、9台までを『整備管理者不在プラン』としています企業公表。
4. 許可は加盟店の名義で、車検切れは取消し
- 2025年12月22日、ガッツレンタカー熊本駅前店を運営した加盟店が、車検の切れた31台を1年で計232回貸し渡したとして、レンタカーの許可を取り消されました〔行政資料〕。国土交通省は同じ日に『検査を受けていない貸渡自動車を貸渡していた事案が相次いで発生』として、全国に車検・点検の確認の徹底を通知しています〔行政資料〕。許可を失えば店は続けられず、2年は許可を取り直せません。
- 本部のシステムが加盟店の車検の期限を管理していると、公開資料で確かめられた本部はありません。
5. 店は「消える」より「休む」
- ワンズの公式の店舗検索には、【休止中】【閉店】【予約停止】の印の付いた店が63店(一覧の27.2%)並びます。2024年春に営業中だった店の27.4%が、消えるか休止の印付きになりました編集部の集計(2026年10月17日)。レンタカーの許可と車は加盟店のものなので、看板を替えて他ブランドに移る店もあります(ニコニコの募集ページに元ワンズの加盟店の声)企業公表。
市場・収益分析の要点と、店の推移の記録
03市場・収益分析
11社を同じ物差しで調べて分かったこと
照合の起点から現在までで、一覧に新しく載った店より消えた店が多い本部がある
公式の店舗一覧を、本部ごとに照合の起点と現在で店名・住所で突き合わせました(期間は本部ごとに違い、約1.5〜3.1年)。直近1年の区切りで店名を突き合わせて集計できた本部は、11本部中0本部です。そのため、この図は照合の起点から現在までの増減です(編集部の判断の「この1年」の表は、一部の本部について一覧を別に数えた値で、対象の本部数を表に書いています)。一覧に新しく載った店より、一覧から消えた店が多い本部が1社ありました。
ワンズレンタカーは一覧に新しく載った店34店・一覧から消えた店51店です。ニコニコレンタカー・100円レンタカーは店舗単位の照合が未実施(総数はIR等で確認)のため含みません。
上:照合の起点から現在までで一覧の店が増えた本部/下:減った本部。括弧内は起点→終点の店舗数と、一覧に新しく載った店・消えた店の数です(起点+載った−消えた=終点)。一覧の動きで、実際の開店・閉店とは限りません。消えた店には移転・改名を含む場合があります。
黒字に必要な月商は、本部どうしで比べられない
毎月の本部への支払いの総額を確認できた本部がなく(参考扱いの2社は除く)、黒字の境目を本部どうしで並べていません。本部ごとの参考の値は各本部ページにあります。
参考扱いの本部の値は、本部への支払いの未確認分を足すと上がる向きです
初期費用を取り戻すまでの期間(確認できる本部なし)
標準の月商・都市部の試算です。判定に使う回収の期限は5年で、図の縦線が期限です。毎月の本部への支払いの総額と初期費用を確認できた0社のうち、0社は期限内に初期費用を取り戻せません。本部への支払いが非公開・未確定などで参考扱いの2社は、この数に入れていません(本部ページに参考値)。
短いほど早く回収できる(開業から6か月で月商が上がる前提)。確認できた0社をすべて表示。回収は、本部が公表した初期費用(判明分の合計・税抜)で計算しています。物件取得費・内装など開業支出の一部を含まない本部は、実際の回収はさらに延びます(立ち上がりの赤字は月別の試算に入れてあり、予備は回収の対象に入れません)
項目ごとの説明・宣伝文句の読み方・言いにくいこと
言いにくいこと
- 専業で始める個人に勧められる本部はありません。 費用を公開する2本部はどちらも法人限定で、兼業・空き区画が前提です企業公表。10坪の店と駐車場を借り、オーナーが店に立っても、ニコニコの30台で都市部は月21万円の赤字です(試算・別の型)。
- 費用を公開しない本部が9つあります。 大手(Jネット・バジェット・スカイ)ほど配備料・ライセンス料を出さず、試算できません。
- 店舗数の表示が一覧より大きい本部が4つあります。 ガッツは2022年3月『全国300店舗を突破』に対し2023年12月の一覧が218店、ワンズは『約300』『約400』に対し営業中169店、業務レンタカーは『延べ全国66店舗』に対し58店、バジェットは『116店舗』に対し地域別の合計93店です編集部の集計(2026年10月17日)。
そのほかの記録
まだ分からないこと(全本部)
- 台当売上の月別・地域別の分布(閑散期の谷の深さ)。公表はニコニコの全車両の平均だけ。
- 車両費の中身(リース料・保険・税・整備)と、本部の一括契約・指定の保険の保険料。
- 本部が加盟店の車検・定期点検の期限を管理し、点検しているか。
- 返却時の傷の確認と、修理代・休業補償(NOC)の請求の手順を、加盟店が本部と同じ約款で運用しているか。
- 契約の終わり方と、許可・車両・予約の扱い(他ブランドへの乗り換えの制限)。
- ニコニコの全店の店名の過去の一覧(保存された店舗ページだけで照合)、バジェットとカーツの店単位の一覧(ログインが要る)、全運輸局の処分の網羅的な照合、法定開示書面(JFA会員のガッツ・ジャパンを含め、公開のファイルは見つからなかった)。